お知らせとレポート

みんなでチャレンジ!エコアクション 
~手作り啓発グッズで節電を呼びかけ~ 

「そらべあ発電所」を設置した全国の幼稚園・保育園・こども園では、園児さんと様々なエコアクションにチャレンジされています。
どんな活動をどのように取り組み、どんな変化がうまれたのかを先生へインタビュー。
素敵なエコアクションを全国に広げるためにご紹介していきます。

 

活動名:クールアースデイ2022(みんなで地球を想う日)
お話を伺った方:大分県別府市 やまなみ保育園 日高 清志園長 (2021年寄贈)

別府駅前で毎年行っている街頭啓発活動(クールアースデイ)

 

— クールアースデイの活動のきっかけを教えて下さい。
当園では、環境活動を行う「やまなみエコクラブ」を結成し、園児3~5歳児が保育活動の中でエコ活動に参加しています。2011年に発生した東日本大震災をきっかけに、子どもたちと一緒に自分たちに出来ることは何かを考え、節電・節水に取り組もうということで別府市と協力をして「クールアースデイ」の活動を始めました。

日髙 清志園長

 

初年度の2012年は、「私たちが出来ることからはじめます」をテーマに、園児たちが「使わない部屋の電気は消します」「冷蔵庫を開けたらすぐに閉めます」「みんな同じ部屋で過ごし電気をなるべく使わないようにします」と節電の願いや想いを七夕飾りに書いて飾り、別府駅前で節電を呼びかけました。

その後も毎年7月7日前後に活動を継続してきましたが、コロナ渦の影響で2022年は3年ぶりの実施となりました。12年前より、給食の残食で作った乾燥肥料や廃油石鹸などの啓発グッズの手づくりも始め、別府駅前で節電を呼びかけ配布しました。

「節電をお願いします!」と呼びかける子どもたち

 

100セットの啓発グッズを配りました

 

緊張するけど頑張って啓発グッズを渡しました

 

— 手づくりの啓発グッズについて詳しく教えてください。
給食や保存食から出る残食一日2.4㎏、廃油1年間分18Lを利用して啓発グッズをつくり給食廃棄物はゼロ化を達成しています。残食は毎日生ごみ処理機で乾燥させ肥料にして、翌年分を準備しています。

廃油18Lから作れる啓発グッズは、石鹸だと130個、ろうそくだと260個。クールアースデイの3か月くらい前からこの啓発グッズづくりの準備を始めています。石鹸づくりは安全面に注意が必要なため、併設の学童クラブの子どもたちが手伝い梱包やラベル貼りは園児たちが一緒に行うなどの役割分担もして、取扱説明書も同封し、手にした人たちに安全に使ってもらえるような工夫もしています。

別府市と協力して用意した啓発グッズ
① 園手作りの廃油石鹸 ②園の給食残食から作った乾燥肥料 ③園児たちがイラストに色を塗った啓発ティッシュ ④啓発チラシ ⑤市が用意した品物

 

― この活動で大変だったこと、上手くいったことなどはありますか?
始めの頃は、園と別府市がそれぞれ啓発グッズを用意していたので、配る回数も多くなり子どもたちの負担も大きかったのですが、回を重ね、市との連携もスムーズとなり、市が一つの袋に啓発グッズをまとめてくれるようになったので、子どもたちも活動しやすくなりました。また、駅利用の交渉やメディアへの周知は市が行ってくれて、話題性のある恒例イベントとして継続しています。

 

— この活動を通し、子どもたちの行動や意識に変化はありましたか?
子どもたちにも自然とエコ意識が芽生え、「使っていない電気は消そう」「水道を止めよう」と園での生活にも良い効果が表れています。

これからも子どもたちが主体となって活動を続けていくことで、普段の生活にエコアクションが増えてくれるといいですね。
たくさんの貴重なお話をいただきました、日高園長先生、ありがとうございました!

 

今日新聞掲載記事(2022年7月4日)

 

※クールアース・デーとは?
2008年のG8サミット(洞爺湖サミット)が日本で7月7日の七夕の日に開催されたことを契機に、地球温暖化対策推進本部により毎年7月7日がクールアース・デーと定められました。

みんなでチャレンジ!エコアクションとは?
そらべあ基金では、そらべあ発電所を寄贈した園での様々なエコアクションなど環境教育活動のアイデアやヒントをご紹介しエコアクションの更なる活性化につなげたいと期待しています。