お知らせとレポート

「しろくまカレンダー」に込められた自然写真家・丹葉暁弥さんの想いを聞く

「しろくま」 丹葉暁弥 2021年<壁掛け>カレンダー

 

カナダのチャーチルで20年以上シロクマを撮り続けて

ホッキョクグマ(以下:シロクマ)写真の第一人者、丹葉暁弥さんが今年も「しろくまカレンダー2021年」(文化堂印刷)を作りました。カナダの極北の大自然の中で、時には愛らしく、時には犬と戯れたりと、シロクマの生態が丹葉さんの優しいまなざしでとらえられています。

丹葉さんは1998年以来20年以上カナダのチャーチル(マニトバ州)に通い、シロクマの姿を追っています。チャーチルはハドソン川の河口にある街で毎年10月下旬から11月にかけて、周辺には多い時で約900頭のシロクマが集まります。

これほどたくさんのシロクマが集まる理由について丹葉さんは「チャーチルは河川から流れ込む大量の真水でハドソン湾の中でも最初に氷が張る場所なんです」と話します。

でも何故氷が張る場所にシロクマが集まるのでしょう。この理由はシロクマの生態を少しだけ知る必要があります。シロクマは11月から翌年の7月ぐらいまでのおよそ8ヶ月間、氷の張った海の上でアザラシを狩って暮らします。それまでの間絶食をしてお腹が空いているシロクマは、早く狩りをしたいと氷が早く張るチャーチルに集まってくるというわけなのです。そしてここから北へ向かって移動していくそうです。

 

シロクマの表情とつぶやきに想いを込めた「しろくまカレンダー2021」

 

「しろくま」丹葉暁弥 2021年<卓上>カレンダー

 

丹葉さんの撮るシロクマはカレンダーの写真にもあるように本当に優しい、無防備な表情を浮かべます。それには何か秘訣があるのでしょうか。

「人間も動物も知らない人が近づいたら警戒するでしょう。ですからなるべく遠くの方から近づいて決して追いかけない。そしてこちらを気にしなくなったらゆっくりシャッターを切ります」

長年シロクマを見ている丹葉さんは、シロクマが次にどこに移動するのかわかる時があるそうです。その時は先回りして待っていることも。時にはシロクマが好奇心から近くにやってくることも。やはり長年の積み重ねた勘と、シロクマへの思いやりがあのような表情をとらえているのです。

シロクマカレンダーはよく見ると下の方にシロクマが発する言葉が綴られています。たとえば「お腹すいたよ」「大好物はアザラシ!」という無邪気なシロクマのつぶやきと共に「今ね、環境汚染や温暖化で仲間が減ってきているの」「温暖化を防げるとわたしたちの命もつながる!来年は氷が溶けていませんように!」といった環境の変化に対するつぶやきも。

今回のカレンダーは、昨今の気候変動や温暖化をとらえて、自然保護や環境保護を意識して作ったと丹葉さんは話します。

「今の状態のままだと20~30年後に、本当にシロクマがいなくなってしまうかもしれない」年々悪化するシロクマの住む環境を目の当たりにして丹葉さんは強い危機感を感じています。極地での温暖化による影響は私たちの想像以上のようです。

 

丹葉さんの写真を見ながらシロクマをもっと知るワークショップ開催

そこで、そらべあ基金では春休みに丹葉さんにシロクマの生態やシロクマが住む環境の変化についてお話をお聞きする機会を設ける予定です。「もっともっとシロクマのことを知りたい」、「シロクマが住む場所は今どうなっているの?」など、“そら”と“べあ”のモデルとなっているシロクマについてもっと詳しく知りたい子供たちのためのワークショップです。

丹葉さんは「言葉ではなかなか伝わらない現状を、写真を通じてもっとリアルに感じてほしい」と話します。ワークショップでは撮りためたシロクマの写真を丹葉さんの解説付きで見ることができます。もちろんシロクマ写真家である丹葉さんへ質問をすることも。みんなでシロクマのために何ができるかを一緒に考えましょう。

(取材・文 そらべあ基金理事 箕輪弥生)

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★ご紹介したカレンダー「しろくま」丹葉暁弥 2021年についてこちら

「しろくま」丹葉暁弥 2021年<卓上>カレンダー ¥1,430
「しろくま」丹葉暁弥 2021年<壁掛け>カレンダー ¥2,200

「しろくまカメラマンにきいてみよう」ワークショップについて

長年、シロクマの撮影を続けている丹葉さんだからこそ知っているシロクマの姿やその変化について、写真を見ながらお話しいただきます。クイズも交えて、楽しくシロクマの生態や地球温暖化による影響について学び、みんなで「そら」と「べあ」の涙を止めるにはどうしたらいいかを考えていきたいと思います。子どもたちからの質問の時間も予定しています。たくさんのご参加をお待ちしています!

【概要(予定)】
●日程:  4月2日(金)、3日(土)午前中 ※両日のプログラム内容は同じです。
●対象:  小学生 各日50名
●形式:  オンライン(Zoom)
●募集開始: 2月26日(金)にそらべあ基金HP「お知らせ」にて詳細を公開予定
●参加費 : 500円  (特典:丹葉さん撮影の「しろくまフォトステッカー」1枚)